国産材の家具を探す

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木と向きあう国産材家具のすゝめ

かつては、日本人にとって日本の木を使うことは必然であったにもかかわらず、
そうでは無くなってきたことが問題視されています。

私たちには、世界的にも恵まれた森林資源の循環を促すことで、
美しい自然を100年後に繋げることが求められています。

そこでHIDAではスギ・カバ・ナラ・クリ材など
日本の風土にもっとも適した国産材家具をご提案いたします。

1.国産針葉樹の活用

針葉樹の代表的なものにスギやヒノキが挙げられます。特にスギは人工林の約44%を占めており、日本で最も多く植林されています。スギはとても軽く、木目が美しい木材ですが、強度が必要な家具用材としては不向きでした。私たちはこの軟らかいというデメリットを加熱圧縮という技術によって克服し、より強度の高いスギの圧縮材を開発しました。また、圧縮以外にも接着技術によりスギを塊にすることで強度を保持する技術なども用いています。

2.国産広葉樹を使った商品

日本の山林保全を目的に計画的に伐採される広葉樹に関しては、大径木の入手が困難であるといえます。そのことから、国産広葉樹を製材する場合には、心材および辺材、そして小節など様々な表情の木材を積極的に使用することで、貴重な資源を最大限に有効活用しています。このような取り組みから生まれる豊かな表情こそ、国産広葉樹ならではの魅力であると考えます。

3.未利用材を使った商品

一本の丸太から家具として使用されるのは10~25%。私たちは貴重な森林資源を無駄なく使い切るために、家具の製作工程で出る端材を利用した商品を開発しています。また、伐採の際に山に捨てられる枝を家具の一部として利用したり、木部や枝葉を蒸留して精油や蒸留液を取り出しアロマオイルや農業資材として販売しています。木材を扱う家具メーカーとして、一本の樹木を無駄なく使い切りたい、そんな想いで商品開発をしています。

を育てる

日本の森は荒れている?

森林率67%を誇る日本の木材自給率が、41.8%であることをご存じでしょうか?つまり58.2%の木材は輸入しているということです。山には森林資源が大量にあるにも関わらず、放置されているのが実状です。植林後手入れされなくなった森林には木が密集し、また、日光が地面に届かなくなり下草が生えなくなってしまうことから、大雨時には土砂災害の原因となっています。その他にも、スギ花粉による人体の健康に対する悪影響など、日本の森は手入れされないことによって多くの問題を抱えています。

国土面積に対する森林面積の割合 資料:林野庁「森林資源の現況(平成29年3月31日現在)」

森の健やかさを保つ

森の健やかさを取り戻すためには、「木を育て、適切に伐採し、活用する」この循環をつくり、維持することが大切です。私たちはこの循環を創り出すため、2004年より日本に多く自生しているスギを活用した家具開発を始めました。その後も未利用材である枝を使用した家具や精油抽出によるアロマ商品など、国産材の活用を推し進めてきました。

2010年には約6ヘクタールの人工林の伐採跡地を「きつつきの森・荘川」と名づけ、森づくりを始めました。森に求められる役割は、洪水の緩和、水質の浄化、生物多様性の保全、景観などに加えて、近年はCO2の吸収源機能の重要性も高まっています。私たちは、このような多くの役割を果たしながら、木材の供給源としても良好に機能する森づくりを目指しています。そして「木を育て、適切に伐採し、活用する」循環を生み出す活動を続けています。

管理がされず荒れた森林
きつつきの森・荘川
植林の様子

でつくる

国産材といっても種類は様々。スギやヒノキなどの針葉樹やナラやクリなどの広葉樹には、それぞれの魅力があります。その魅力を最大限引き出す商品づくりを実践しています。

圧縮技術について

スギやヒノキなどの針葉樹はとても軽く温かみがあり、木目が美しいなど様々な特長がありますが、軟らかい点は強度が必要な家具用材としては短所でした。私たちはこの軟らかいという短所を、加熱圧縮することによって、より強度の高い材料へと生まれ変わらせる技術を開発しました。圧縮した材料は「KISARAGI」や「HIDA」シリーズに使用しています。

精油抽出について

圧縮技術を活かした高圧水蒸気蒸留法で精油と芳香蒸留水を抽出し、エッセンシャルオイルなどのアロマ商品や植物や土壌の状態を整える天然植物活力液「いくまい水」として商品化しています。家具には使えない木材や、山を守るために枝打ちされた枝葉など、永年かけて育った森の恵みを余すところなく、みなさまへお届けしたいと考えています。

スギの圧縮材(左から無圧縮・30%圧縮・50%圧縮)
飛騨産の樹木をメインに国産の樹木からオイルを抽出

地域材を使用した家具開発

日本の山間地では、森に人の手が適切に加わることで、生物多様性のある豊かな森が維持されてきました。しかし外国産材が多く輸入されるようになり、日本の林業は衰退。森が管理されなくなり荒れていくという悪循環に陥ってきました。健やかな森をつくり維持するためには、「木を育て、適切に伐採し、活用する」この循環が必要です。そこでHIDAでは、森を管理している地域と連携し、その土地ならではの木材を活用した特注家具製作や造作を実践しています。

岐阜県白川町の「東濃ヒノキ」を使用した応接セットを開発
土岐市役所(岐阜県産のスギを使用)

と暮らす

豊かな森林を有する日本において、古くから木材は大切にされ、暮らしや文化・伝統を大きく形づくってきました。木のぬくもりに触れる体験は、豊かなこころや感性をはぐくむきっかけになります。日本の風土に最も適した国産家具と共に暮らしてみませんか。

木に触れて、森を知る

森は、水を貯え、土砂災害を抑え、人の心を癒してくれるなど、人が生きる環境を守るためにさまざまな役割を果たしています。私たちは森を手入れするために伐採した木材を活用して、全国の公共施設や教育施設、福祉施設などたくさんの場所に、国産材を使用した造作家具などを納品しています。また、直営店や販売店でアロマイベントやワークショップを開催し、それらを通じて、森とともに暮らし、保全する人々の活動や、樹木の多様性などを伝えています。

星ケ台保育園(岐阜県産材ヒノキ「森の合板」を使用)
港区立 麻布図書館(岐阜県高山市の港区協定木材を使用)
森のアロマツアー
アロマワークショップ

を育てる
でつくる
と暮らす

と歩む

飛騨産業がみずからの志を実現するために、拠り所となる4つの価値観。「人を想う」「時を継ぐ」「技を磨く」「森と歩む」。最高の家具づくりを目指す職人やデザイナーはもちろん、お客様の元に届ける営業担当から、森林活用の可能性を探究する研究者まで、飛騨産業の社員約450名が同じ価値観を胸に、次の100年を見据えて取り組んでいます。これは、飛騨産業を支える人々の物語です。

「森と歩む」の価値観の物語