国産材をつかうということ
②森からものをつくる

家具づくりは、森づくり

私たちは木材を使う家具メーカーとして、国産材を使った家具やサービスをお届けすることが、森林保全につながる好循環を生み出すと考えています。

私たちの事業は、森からの恵みによるものと自覚し、豊かな森林資源とそこに暮らす生命を育むよう森とともに歩んでいきます。


国産材を活用した商品を企画・製造・販売しています。国産材といっても種類は様々。ナラやクリなどの広葉樹からスギやヒノキなどの針葉樹まで、それぞれ魅力を秘めた木材があります。その魅力を最大限引き出す商品づくりを、100年の歴史で蓄積した知識と経験を活かし行っています。また近年、公共施設や企業における空間の木質化が推進される中、地域と連携し、その土地ならではの木材を活用したオリジナル家具製作も行っています。こうした「もの」を通じて得られた対価は、森の保全活動に還元され、持続可能な社会の構築に寄与しています。

環境意識の伴った「ものづくり」を行うために国際規格であるISO14001環境マネジメントシステムを構築し、組織的に事業を管理しています。その一環として工場やショールームには太陽光発電設備を設置し発電事業を「きつつき森の発電所」として展開しています。また家具の製作過程で発生する木っ端や紙などのバイオマス燃料をエネルギー転換するバイオマスボイラーを導入し、暖房や家具製作のエネルギーとして有効活用しています。


樹木をあますことなく使い切る

木材を扱う家具メーカーとして、一本の樹木を無駄なく全て使い切りたい、そんな思いから2013年「きつつき森の研究所」を開設しました。研究所ではスギなどの軟らかい木材の強度・加工性能・意匠性の向上を目指した圧縮の技術を開発し、家具に展開しています。また圧縮技術を活かした高圧水蒸気圧搾蒸留法を開発し、樹木の幹・枝・葉から蒸留した樹液をアロマオイルや農業資材(いくまい水)として供給するなど、樹木の可能性を研究しています。

商品はつくって終わりではありません。日本では家具は使い捨てのイメージがありますが、北欧では使い続けて世代を超えてシェアすることが一般的で“持ち主の財産”として捉えられています。我々もロングライフなデザインを追求し、商品に対して10年保証や修理体制を整えることで、購入後も永く寄り添える家具を提供し、消費するだけではなく大切に永く使うことの価値提供を行っています。

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