技能士の育成
技能検定制度とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度です。飛騨産業で受験している職種には、家具手加工、家具機械加工、木工塗装、椅子張り、機械木工、木工機械整備の6種目があり、それぞれの資格試験を受験するためには、その職種に対する技能取得のための練習と知識の習得が必要となります。そのことにより自らの技能の向上、知識の習得を行うことが出来るとともに現在の技能・知識に対するのスキルの向上が出来ます。技能者の育成が良品質の製品を生み出すという信念から、昭和45年より技能検定試験にいち早く挑戦し、現在では106名の技能資格保有者が日々の製品製作に当っています。この技能保有者人数は日本の家具業界においても最高基準です。
技能検定試験について
実技試験は実技と学科試験に分けられます。実技試験は課題が与えられ、決められた時間内に限られた材料、指定工具を使い製作します。また、学科試験はその職種に関する知識を試されます。厚生労働省が定める合格基準に達すると技能士として認定されます。
技能検定2級
実務経験2年以上の人が受験できます。(職種に関連した専門教育を受けた人に対しては実務経験が免状される場合あり)
技能検定1級
実務経験7年以上の人が受験出来ます。又、同職種の2級技能検定試験に合格した人は合格後2年の実務経験で受けることができます。(職種に関連した専門教育を受けている人に対しては実務経験が短縮される)
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現在の技能取得者(令和3年4月1日現在)
技能資格者:106名 1.2級資格保有数:178名
【保有者内訳】
①家具手加工 1級 28名 2級 34名
②家具機械加工 1級 19名 2級 27名
③木工塗装 1級 10名 2級 12名
④椅子張り 1級 3名 2級 4名
⑤機械木工 1級 9名 2級 12名
⑥木工機械整備 1級 5名 2級 13名
⑦空気圧装置組立 1級 0名 2級 2名
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技能資格と匠・工匠制度の関連性
技能検定資格を複数取得することにより社内制度である匠・工匠制度の工匠3級、工匠2級の受験資格の条件に適合し、社内試験を受験することが出来ます。
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技能取得者の後進指導
技能取得者は技能検定受験者に対しての受験前指導や日々の作業内容における自らの技能、知識を後進者に対して指導を行っている。
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技能五輪大会と技能グランプリについて
技能五輪とは、23才以下の若年者を対象にした技能競技会で技能士のオリンピックです。予選があり、各都道府県から推薦を受け、全国大会に出場することができます。また技能グランプリは1級以上の技能士を対象とした技能競技会で、所属協会から推薦されることにより出場することができます。